土地が足りない太陽光計画に|一軸追尾型架台で同じ容量を約半分の敷地幅に
太陽光発電の計画で、土地が足りずに容量を削ったり、計画そのものを見送ったりしたことはないでしょうか。一軸追尾型架台 splight tracker は、パネルを太陽の動きに合わせて動かしながら、設置密度60%(設計値)の高い密度で並べることを前提に設計した架台です。同じ容量を設置密度30%と60%で並べて比べると、必要な敷地幅はおよそ半分になります。この記事では、その仕組みと数字、野立て・リパワリング・営農型での使い方、導入の流れを紹介します。
土地が足りずに、容量をあきらめていませんか
用地の確保は年々難しくなり、計画した容量をそのまま置けないという相談が増えています。追尾型の架台を高い密度で並べられれば、同じ土地に置ける容量を見直せます。
太陽光発電の相談でよくいただくのは、次の3つです。
- 敷地に容量が入らない。計画をそのまま置けず、容量を削って辻褄を合わせている
- 追尾型は、壊れたときにいつ直るか読めない。止まっている間の発電量は戻らない
- 遠方の発電所は、現地に行かないと様子が分からない。異常に気づくのが遅れる
一軸追尾型架台 splight tracker は、この3つをまとめて設計し直すための架台です。以下で、仕組み、数字、使い方、止まったときの備えの順に紹介します。
一軸追尾型架台 splight tracker とは
縦置きパネル8枚を1セットにして、電動リニアアクチュエーターで東西に±35°まで動かす一軸追尾型の架台です。パネルは太陽のほうを向き、固定式では取りこぼしていた朝と夕方の光を拾いにいきます。

朝は東、正午ごろは水平に近く、夕方は西を向く
パネルの角度は、朝は東、正午ごろは水平に近い角度、夕方は西へと、時々刻々変わります。太陽が低い朝夕ほど、固定式との受光条件の差は開きます。追尾の範囲は±35°、追尾の精度は±2°です。一軸追尾型の仕組みそのものは、一軸追尾型ソーラーシェアリングとは?で解説しています。
高い設置密度のまま追尾する、予測型の制御
季節・設置場所・時刻から太陽の位置を計算し、列の間に影が出るタイミングを先に見込んで角度を調整する予測型の制御です。列の間隔を広げて影を避けるのではなく、配置と制御をまとめて設計する方式で、設置密度60%(設計値)を前提にしています。
設置密度(GCR)は、敷地の面積に対するパネルの面積の割合です。同じ容量なら、必要な敷地幅は設置密度に反比例します。
数字で見る splight tracker
年間の発電量は試算で固定式比+23%、設置密度は60%(設計値)、動く角度は±35°(精度±2°)です。発電量は当社のシミュレーション値で、実測値ではありません。
同じ容量なら、敷地幅はおよそ半分
同じ容量(縦置きパネル8枚1セット×12列)を、設置密度30%と60%の2通りに並べて比べると、必要な敷地幅はおよそ半分になります。

敷地幅が半分になるぶん、造成面積・外周フェンス・列の間のケーブルが減り、それぞれの費用を圧縮できます。ただし、敷地の形・方位・傾斜や、周囲の建物・樹木の影によって、置ける列数や発電量は変わります。
発電量は試算で固定式比+23%
南向き・傾斜30°の固定式を100とした年間の発電量は、試算で123です。差がつくのは正午の山の高さではなく、朝夕の発電量です。

試算の前提条件と月ごとのグラフは、一軸追尾型架台 splight tracker のページの「データと仕様」に載せています。これまでの実績は、国内実証機の稼働が3年、海外での導入が3基です。
使い方は3つ(野立て・リパワリング・営農型)
同じ架台を、土地の事情に合わせて3つの使い方で設計します。どの使い方でも、敷地の条件と電力のデータをもとに、配置・発電量・概算費用を試算します。
野立て:土地の広さで、あきらめない
発電事業者や土地をお持ちの方に向いています。土地が足りずに容量を落とした案件や、計画を見送った案件を、もう一度検討したいときに使えます。高い設置密度を前提に設計しており、同じ容量を設置密度30%と60%で並べて比べると、必要な敷地幅はおよそ半分です。
リパワリング:同じ土地・同じ連系で作り直す
既設の発電所で機器の更新期を迎えたときに、固定式のまま入れ替えるか、追尾型へ組み替えるかを選べます。既存の基礎・配線・パワーコンディショナの容量を流用できるかは、現地の診断で判断します。パネル容量がパワーコンディショナ容量を大きく上回る発電所は、事前の診断が必要です。投資回収は条件によって変わるため、試算でご確認ください。
営農型:発電と栽培・放牧を同じ土地で
営農モードでは、作物の生育段階に合わせてパネルの角度を固定し、畝への日射を確保します。遮光率は角度と列の間隔で決まるため、作物に応じて設計時に設定します。農地の一時転用などの手続きは、営農型太陽光の一時転用許可 申請ガイドで流れをまとめています。
用途ごとの向く条件と、試算に必要な資料は、一軸追尾型架台の用途のページで案内しています。
止まっても、その場で戻せる(保証とサポート)
駆動部はユニットごと交換でき、架台を組み直さずに復旧できます。製品保証は10年です(自然災害・施工不良・改造による損傷は対象外)。

予備のアクチュエーターをお客様側で数本保管いただき、不具合のときはその場ですぐ交換できる運用にしています。制御とアプリは当社で開発しており、導入後の相談も部品の手配も国内で対応します(全国対応。遠方の場合はまずご相談ください)。架台の製造は海外の協力工場で行っています。
台風や雪にも、事務所から手を打てる
台風が近づいたときはパネルを水平にして待避し、雪が積もったときは雪を落とす角度へ切り替えます。基準風速は38m/sで、地盤の固さ(N値)・設置の高さ・積雪などの条件により変わります。積雪地域向けには積雪仕様もあります(必要な場合はご相談ください)。
発電所の様子を、アプリで見守る
専用アプリで、追尾・営農・雪落とし・台風・カスタムの5つのモードを切り替えられます。案件から回路単位まで掘り下げて管理でき、異常があれば通知が届きます。パソコンやスマホのブラウザで使え、スマホアプリはストアに申請中です。
導入の流れと試算の依頼
フォームから試算をご依頼いただくと、敷地の条件と電力のデータを確認し、配置・発電量・概算費用をご提示します。

導入までのステップは、次の6つです。
- STEP 1 試算の依頼フォームに、ご検討の用途(野立て・リパワリング・営農型)と設置予定地(市町村まで)をご記入ください。
- STEP 2 現地・データの確認敷地の条件と電力のデータを確認します。
- STEP 3 試算のご提示配置・発電量・概算費用をご提示します。
- STEP 4 設計・申請詳細設計と、系統連系の申請を進めます。
- STEP 5 施工基礎・架台・電気の工事を行います。
- STEP 6 運用開始アプリで遠隔から見守ります。
※架台のみのご発注の場合、発注から約2か月で現地に納入します。工事を含む工期は案件ごとにご提示します。
価格は、基数と仕様によりお見積りします。試算には、設置予定地の場所(市町村・地番)、敷地図(公図や測量図など)と方位、周囲の障害物(建物・樹木など)、希望する容量、電力の使用量(自家消費を検討する場合)があると、より具体的にご案内できます。仕組み・仕様・導入の流れは、一軸追尾型架台 splight tracker のページにまとめています。
よくある質問
Q1. 今あるパネルや、希望するメーカーのパネルを載せられますか?
クランプで固定するため、パネルのメーカーを問わず搭載できます。縦置きパネル8枚で1セットの構成です。
Q2. 固定式と比べて、発電量はどのくらい増えますか?
南向き・傾斜30°の固定式を100とした年間の発電量は、当社のシミュレーションで123(固定式比+23%)です。実測値ではなく、実際の発電量は地域や設置条件によって変わります。
Q3. 風の強い地域や、雪の多い地域でも使えますか?
基準風速は38m/sで、地盤の固さ(N値)・設置の高さ・積雪などの条件により変わります。台風のときはパネルを水平にして待避し、雪が積もったときは雪落としモードに切り替えます。積雪地域向けの積雪仕様もあります。
Q4. 価格はいくらですか?
価格は基数・仕様によりお見積りします。敷地の広さと使い方がわかれば、概算の試算からご案内できます。
Q5. 発注から納入まで、どのくらいかかりますか?
架台のみのご発注の場合、発注から約2か月で現地に納入します。工事を含む工期は案件ごとにご提示します。
一軸追尾型架台(splight tracker)のご相談
野立て・リパワリング・営農型のいずれも、まずは敷地の条件と使い方をお聞かせください。配置・発電量・概算費用の試算を、splightが全国対応でご案内します。