【2026年最新】JC-STAR取得済みメーカー一覧|海外勢SMA・Samsung先行、HUAWEI

1. はじめに:2027年要件化を前に、いま知っておくべき市場動向

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が運営するIoT機器セキュリティ認証「JC-STAR(Japan Cyber-Security Technical Assessment Requirements)」は、2026年度の環境省ストレージパリティ補助金で実質的な要件として組み込まれ、さらに2027年4月(高圧)/2027年10月(低圧50kW未満)の系統連系要件化が見込まれています。これにより、太陽光・蓄電池の機器選定段階で「どのメーカーがJC-STARを取得済みか/取得予定か」を把握しておくことが、事業者・需要家にとって不可欠なテーマとなりました。

2026年4月時点での取得状況を俯瞰すると、興味深い構図が見えてきます。住宅用・家庭用の蓄電池では国内勢(ニチコン・オムロン)が先行し、産業用・系統用の大型PCSではドイツ・スペイン・韓国・台湾など海外勢が早期取得を進めています。一方で、日本市場で大きなシェアを持つHUAWEI(ファーウェイ)は自社ブランドでの取得は2026年4月時点では確認できていない状況にあります。

JC-STAR ★レベル概念図(★1〜★4)

用途・想定脅威・要求セキュリティ強度に応じた4段階の階層構造。再エネ機器分野は★1取得が中心。

2026年現在 取得の中心
★★★
★1 エントリレベル
基本的なセキュリティ要件の自己適合宣言レベル
想定対象
一般消費者向けIoT機器/
住宅用蓄電池・パワコン
今後 取得増の見通し
★★★★
★2 標準レベル
第三者評価を伴う標準的な要件
想定対象
業務用IoT機器/
産業用パワコン
★★★
★3 高度レベル
重要インフラ向けの高度なセキュリティ要件
想定対象
系統用蓄電池・大型PCS/
重要インフラ機器
★★★★
★4 ハイレベル
最高度のセキュリティ要件。重要インフラ向け
想定対象
高セキュリティ要件機器/
国家インフラ級用途
用途・脅威レベル:低

※IPA公式情報をもとに作成。レベル区分はIPA公式定義を参照。

※ 本記事は2026年4月時点の公開情報・各メーカー発表をもとに作成しています。最新の認証取得状況・補助金登録状況はIPA公式サイト(https://www.ipa.go.jp/security/jc-star/)および各メーカー公式情報を一次情報としてご確認ください。

2. JC-STAR制度の概要と要件化スケジュール

2-1. 制度の位置づけ

JC-STARは、経済産業省の政策方針のもと、IPAが運営するIoT機器向けの任意のセキュリティ適合性評価制度です。2025年3月から運用が開始され、ネットワークに接続される多様なIoT機器(家電、産業機器、エネルギー機器など)を対象に、レベル別のセキュリティ基準への適合性を評価・公表する仕組みになっています。背景には、太陽光発電のパワコン(PCS)や蓄電池、HEMS、V2H機器など、家庭・事業所のエネルギーインフラがインターネットに接続されるケースが急増し、これらの機器がサイバー攻撃の踏み台となるリスクへの懸念があります。

2-2. ★レベル区分

JC-STARは、機器の用途・想定される脅威・要求されるセキュリティ強度に応じて、★1から★4までの段階的なレベルを設定しています。

  • ★1(エントリレベル):基本的なセキュリティ要件の自己適合宣言レベル。一般消費者向けIoT機器を想定。
  • ★2(標準レベル):第三者評価を伴う標準的な要件。一般的な業務用IoT機器を想定。
  • ★3〜★4(高度・ハイレベル):重要インフラ・高セキュリティ要件機器を想定したレベル。

2026年4月時点で再エネ機器分野の取得実績が確認できるのは、ほぼ★1(エントリレベル)が中心です。今後、産業用・系統用の大型機器を中心に★2以上の取得が増えていく見通しです。

2-3. 要件化スケジュール

JC-STARをめぐる制度的なマイルストーンは以下の通り整理されています。

  • 2025年3月:JC-STAR運用開始
  • 2026年4月:環境省ストレージパリティ補助金で実質要件化(登録製品リスト方式)
  • 2027年4月:高圧連系設備での系統連系要件化(見込み)
  • 2027年10月:低圧50kW未満設備での系統連系要件化(見込み)

つまり、補助金申請のためだけでなく、2027年以降は補助金の有無を問わずJC-STAR適合機器でなければ系統連系できない方向に進むため、現時点での機器選定・後継機計画は早めに見直す必要があります。

JC-STAR 要件化スケジュール(補助金 → 系統連系の2レーン)

2026年補助金で実質要件化、2027年に系統連系要件化(高圧→低圧)が連続的に進行する見通し。

2025年3月運用開始
2026年4月NOW
2027年4月高圧
2027年10月低圧
補助金
レーン
制度運用
JC-STAR運用開始
環境省ストレージパリティ補助金で実質要件化
登録製品リスト方式・★1以上
系統連系
レーン
任意(規制なし)
高圧 要件化
2027/4 見込み
低圧
POINT:2026年補助金(緑レーン)でJC-STAR適合をクリアしておけば、2027年系統連系要件化(橙レーン)にも同一構成で連続対応できる蓋然性が高まります。

※2027年要件化は2026年4月時点の業界見通し。最新情報は各執行機関・IPA公式サイトでご確認ください。

3. JC-STARと2026年度補助金の関係

2026年度に大きな転換点となるのが、環境省ストレージパリティ補助金においてJC-STAR適合が実質的な要件として組み込まれた点です。系統連系要件化(2027年4月/10月)に先立って、補助金申請の段階でJC-STAR対応機器の選定が事実上必須となるため、2026年度に補助金活用を予定している事業者・需要家は、機器選定の初期段階から対応状況の確認が欠かせません。

3-1. 補助金要件への組み込まれ方

環境省ストレージパリティ補助金(一次公募〆切:2026年5月15日/補助率1/2・蓄電池上限3.9万円/kWh・PPA上限5万円/kW・総額上限6,000万円)では、執行団体である環境技術普及促進協会(ETA)等が公開する登録製品リスト方式で対象機器が管理されています。リスト掲載要件のなかにJC-STAR適合(★1以上)が組み込まれており、未取得機器では原則として申請不可となる運用です。これにより、補助金活用を前提とする案件では、2026年度時点で実質的にJC-STAR取得済み製品しか選定できない状況が成立しています。

3-2. 申請者向けチェックポイントと2027年要件化との連続性

2026年度補助金の段階でJC-STAR要件をクリアしておくことは、2027年4月(高圧)/10月(低圧50kW未満)の系統連系要件化への備えと一直線でつながります。補助金申請時に以下の点を確認しておけば、要件化後も同一機器構成で運用継続できる蓋然性が高まります。

  • 使用予定のパワコン・蓄電池・周辺機器(HEMS等)すべてがJC-STAR適合認証を取得しているか(IPA公式またはメーカー公式で確認)
  • 補助金執行団体(ETA・EIC等)の登録製品リストに該当機器が掲載されているか
  • 取得レベル(★1〜★4)が補助金要件・想定用途を満たしているか
  • 申請書類への認証番号・型番の記載漏れがないか

営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)案件で活用可能な2026年度補助金の全体像は、以下の解説記事に網羅していますので、JC-STAR対応状況とあわせてご参照ください。

▶ 【2026年度】営農型太陽光発電で使える補助金まとめ(ETAストレージパリティ補助金 完全ガイド)

4. 国内メーカー先行:蓄電池系の取得動向

2026年4月時点で公開情報から確認できるJC-STAR取得済みの蓄電池系製品は、以下の通りです。住宅用・家庭用領域では国内メーカーが先行する構図となっています。

4-1. 蓄電池系:取得済みメーカー一覧

蓄電池系 JC-STAR 取得済みメーカー一覧

住宅用・家庭用領域は国内勢が先行。系統用は海外勢(Samsung SDI)も取得。

メーカー 製品カテゴリ 取得時期 レベル 備考
🇰🇷Samsung SDI韓国/系統用 系統用蓄電池 取得済
時期非開示
確認中 大型系統用領域の
海外勢

※本表は2026年4月時点の公開情報・各メーカー発表をもとに作成。最新情報は各メーカー公式・IPA公式サイトをご確認ください。

住宅用領域でニチコン・オムロンという国内大手2社が早期に★1を取得した意義は大きく、住宅用蓄電池の補助金申請現場では当面この2社を軸に提案が組まれることが想定されます。

4-2. 国内勢が先行した背景

国内メーカーが先行した背景としては、(1) 国内補助金制度の動向に直結するため対応優先度が高い、(2) IPAとの調整・申請手続きにおける言語・地理的な近接性、(3) 国内自治体・販社との関係維持の必要性、といった要素が挙げられます。逆に、海外メーカーは「自社グローバル製品ラインのなかで、日本市場向けのみ追加認証を取るかどうか」という事業判断が必要となるため、特に住宅用領域では取得タイミングが分かれる傾向にあります。

5. 海外メーカーのJC-STAR取得状況:地域別マトリクス

産業用・系統用の大型PCSや蓄電池PCSの分野では、海外メーカーが先行してJC-STARを取得している状況が確認できます。地域別に整理すると以下の通りです。

5-1. パワコン(PCS)系:海外メーカー取得マトリクス

パワコン(PCS)系 海外メーカー取得マトリクス

大型産業用・系統用領域では海外勢が先行取得。中国勢は自社ブランドでは未確認。

メーカー 地域 主な対象製品 取得状況(2026/04) 備考
HUAWEI 🇨🇳 住宅用4.95kW/
産業用PCSほか
自社未確認 PSE・JET適合済、
日本拠点あり。
SUNGROW 🇨🇳 住宅用・産業用PCS 未確認 2026年4月時点で
公開情報なし

※2026年4月時点の公開情報・各メーカー発表に基づく。最新情報は各メーカー公式・IPA公式サイトをご確認ください。

5-2. 海外勢が先行した分野・遅れている分野

海外メーカーの取得状況には以下の特徴があります。

  • 欧州勢(独SMA・西Power Electronics):欧州市場でも類似のサイバーセキュリティ規制(CRA等)対応経験があり、日本のJC-STARへの対応がスムーズに進みやすい構造。
  • 韓国・台湾勢(Samsung SDI・dots energy):系統用・大型産業用領域で取得実績あり。日本のメガソーラー・系統用蓄電池プロジェクトで継続的に採用されている。
  • 中国勢(HUAWEI・SUNGROW):日本市場でのシェアは大きいものの、自社ブランドでの取得確認は2026年4月時点では未確認。

海外メーカーのJC-STAR取得状況マップ(用途 × 取得状況)

大型・系統用は海外勢の取得が進む一方、住宅・産業用では中国勢の自社ブランド取得が2026年4月時点で確認できていない構図。

取得済(自社ブランド)JC-STAR適合確認
未確認2026年4月時点で自社ブランド未確認
系統用・大型産業用メガソーラー/系統用蓄電池
🇩🇪SMA取得済
🇪🇸Power Electronics西取得済
🇹🇼dots energy取得済
🇰🇷Samsung SDI取得済
住宅用・小型産業用4.95kW〜低圧PCS
国内勢のみ
(FIG.該当なし)
🇨🇳HUAWEI未確認
🇨🇳SUNGROW未確認

※2026年4月時点の公開情報・各メーカー発表に基づく。

6. splight顧客への現実的アドバイス

ここまでの整理を踏まえ、splightのお客様(住宅・事業者・農家)向けに、2026年4月時点で実務的に有効と考えられるアドバイスを整理します。

6-1. 案件タイプ別の推奨アプローチ

  • 住宅用(新規):ニチコン・オムロンは早期取得済みのため、補助金活用案件で安心して提案可能。
  • 低圧50kW未満(産業):2027年10月の系統連系要件化を念頭に、新規導入はJC-STAR適合機器を優先。安川電機・ダイヤゼブラ電機等の国内メーカー対応状況も継続フォロー。
  • 高圧・系統用:欧州勢(SMA・Power Electronics)が先行取得済み。Samsung SDI(系統用蓄電池)も選択肢。設計段階でJC-STAR対応PCS・蓄電池の組合せを検討。
  • 営農型(ソーラーシェアリング):補助金活用が前提となる案件が多いため、機器選定段階でJC-STAR対応状況を必ず確認。詳細は別記事「▶ 営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)導入ガイド」をご参照ください。

6-2. 環境省ストレージパリティ補助金(2026年度)との関連

2026年度の環境省ストレージパリティ補助金(一次公募〆切:2026年5月15日)では、補助率1/2・蓄電池上限3.9万円/kWh・PPA上限5万円/kW・総額上限6,000万円という条件のもと、JC-STAR準拠が事実上の要件となっています。詳細な補助金条件・申請フローは以下の解説記事もあわせてご覧ください。

▶ 【2026年度】営農型太陽光発電で使える補助金まとめ(ETAストレージパリティ補助金 完全ガイド)

個別案件の最適メーカー選定はsplightで無料相談を承ります。
▶ お問い合わせフォームはこちら

7. splightのサポート体制と取扱状況

splightでは、お客様の補助金申請から機器選定、施工、運用後のサポートまでを一貫してご支援しています。JC-STAR対応に関しては、以下の体制で最新情報を整理・反映しています。

  • 取扱メーカーへの定期的な照会:認証取得状況・取得予定時期の確認
  • 補助金執行団体の登録製品リスト監視:環境イノベーション情報機構(EIC)・環境技術普及促進協会(ETA)等
  • IPA公式情報のフォロー:制度改定・対象カテゴリ追加等の確認
  • お客様への個別ご案内:見積・申請段階で最新の対応状況を都度ご報告

弊社取扱の各メーカー製品についてのJC-STAR対応状況は順次確認・更新中です。取扱商品全体ラインアップ(パネル・PCS・蓄電池)および最新の対応状況については、以下のページもしくはお問い合わせ窓口でご確認ください。
▶ splightの取扱商品一覧(パネル・PCS・蓄電池)

8. まとめ:2027年要件化に向けた早期準備のすすめ

本記事では、JC-STAR制度の概要に加え、市場全体での認証取得状況を国内勢・海外勢の2軸で整理し、2026年度補助金との関係およびsplightのお客様向けの実務的なアドバイスをお伝えしました。要点は以下の通りです。

  • JC-STARは2025年3月運用開始のIoT機器セキュリティ認証。2026年度補助金で実質要件化、2027年4月(高圧)/10月(低圧50kW未満)で系統連系要件化見込み
  • 2026年度環境省ストレージパリティ補助金では登録製品リスト方式でJC-STAR適合が実質要件化。申請段階での機器確認が必須。
  • 蓄電池系は国内勢(ニチコン2026年3月/オムロン2026年2月)が★1取得で先行
  • パワコン系は欧州勢(SMA・Power Electronics)・台湾dots energy・韓Samsung SDIが産業用・系統用領域で先行取得。
  • HUAWEI・SUNGROW等の中国勢は2026年4月時点では自社ブランドでの取得が確認できていないため、要件化前に取得状況の継続フォロー、または国内・欧州系メーカーへの切替検討を推奨。
  • splightでは個別案件の最適メーカー選定を無料相談で承ります。

製品選定・補助金申請のタイミングによって最適な構成は変わります。お見積り・最新の対応状況確認は、splightまでお気軽にお問い合わせください。

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▶ 【2026年度】営農型太陽光発電で使える補助金まとめ(ETAストレージパリティ補助金 完全ガイド)
▶ 2026年度 太陽光・営農型補助金の変更点まとめ
▶ 営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)導入ガイド

※ 本記事は2026年4月時点の公開情報・各メーカー発表をもとに作成しています。JC-STARの正確な制度仕様・対象機器カテゴリ・各メーカーの認証取得状況については、IPA公式サイトおよび各メーカー公式情報を一次情報としてご確認ください。最終的な補助金採択可否は執行団体の判断によります。